こんにちは!uenonです。
秋も深まり、すっかり日足も短くなりましたが、11月に入ったとはいえ、いまだ日中には汗のにじむ気温が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
本日はシステム開発における品質分析の考え方について簡単にまとめてみました。
これから品質分析を行う管理職の方、開発者の参考になり品質向上に繋がればと思います。
目次
品質分析って何?
テストケースを全て消化し不具合を潰して品質を上げるのではなく、設計や製造工程で不具合を無くしていくことに注力する考え方です。設計の1件の不具合が、各テストで10件の不具合につながることもあります。
そのため前工程で不具合を検知した方が品質向上、生産性向上につながります。そして早い段階で不具合を検知したり、不具合の発生を抑止するための対策としてあげられるのが品質分析です。
また、品質分析の目的は成果物の品質に関する傾向分析を行い、不具合の早期発見やチームの弱点を把握して対処することで成果物の品質向上、およびプロジェクト推進自体の生産性向上を目的とします。この品質分析には定量分析と定性分析を行う必要があります。
定量分析って?
数値データをもとに不具合の発生状況やテスト過不足について分析を行い、潜在的な不具合がないかを分析します。
プロジェクトや管理者、または新規開発/改修や、開発言語、業務により指標値は異なりますが、例えば、開発規模(ステップ数)に想定される、指摘件数やテストケース数、欠陥件数が指標値となり基準値より乖離があるかを確認し、システムもしくはプロジェクトとしての妥当性を確認します。
乖離があった場合は原因調査、類似調査を行い、追加打鍵や再打鍵を行い、潜在的な不具合を対策できます。
定性分析って?
品質対策で実施したプロセスなど、数値では扱えない事実について分析します。定量分析を行い、事象や原因の偏りから傾向を分析することで効率的に不具合を検出を行い、機能別・工程別といった観点で分類すると必ず何らかの傾向が分かり、発見した傾向に基づいて仮説を立てて適宜対策ができます。
また、品質分析を行うと設計者の認識齟齬、レビューアのレビュー不足、開発者のスキル不足、テスト作成者の観点漏れなどの事象や原因の偏りが見えてきてプロジェクトの弱点の対策や補強が行えます。
最後に
今回は簡単に品質分析について説明させていただきましたが、次回は定量分析のデータ収集の方法や、開発者がテスト作成時に注意して欲しいことなどを書かせていただければと思います。