突然ですがみなさんは業務上でミスをしていますでしょうか?

仕事でミスした時は、とても落ち込みますし、つらいですよね…。

どんなに仕事のできる人も人間である以上、完璧ということはあり得ません。

ミスは多かれ少なかれ、生きていくうえで上で必ずといっていいほど発生します。

例えば、クリックするボタンを間違ったとか、入力する数字を間違ったとか・・

そういった人間がやってしまったうっかりミスを「ヒューマンエラー」といいます。

僕はネクストに入社する以前、システム運用の業務に従事していましたが、ヒューマンエラーに起因するシステムトラブルを何度も目にしてきました。

当時に得た知識を共有したいとおもいます。

ヒューマンエラーはなぜ起こる?

一口にヒューマンエラーといっても、その原因は様々です。

ヒューマンエラーが起きるのは集中力・注意力の低下や固定観念による思い込み、事故的な要因などさまざま原因があります。

例を挙げますと

記憶ミス

記憶した情報の誤りが原因で生じるヒューマンエラー

認知ミス

無知による認知ミスが原因で生じるヒューマンエラー

誤認識による認知ミスが原因で生じるヒューマンエラー

判断ミス

判断ミスが原因で生じるヒューマンエラー

行動ミス

スリップなど事故的な要因による行動が原因で生じるヒューマンエラー

故意に誤った行動を行ったため生じるヒューマンエラー

できないことをできると判断して生じるヒューマンエラー

などが挙げられます。

細かく見てみると人間が全く意図していないのに発生するものと、人間が意図的に行動したために発生するものがあることが分かると思います。

このうち意図的に行動したものの中には、決められているわけではないけど楽をしたいからやっているような場合と、決められたことを明らかに無視してやっている場合があります。

後者の場合は、ヒューマンエラー対策には警告だけでなく、ルールや罰則の整備、教育・指導も必要になってきます。

分類別の発生原因

上記の内容ではヒューマンエラーの原因として、人間の「記憶」「認知」「判断力」「行動」の例を挙げました。

ではなぜ、人間はこのような間違いを起こしてしまうのでしょうか。そこには、次にあげる3つの人間特性が大きく関わっています。

1.生理的身体的特性

人間の身体機能は、次のようなポイントで変化が起こります。

    •    疲労

    •    加齢

    •    眠りと体温

人間の体は、「疲労」と「加齢」によって機能が低下します。体が疲れると注意力が落ちたり、加齢により視力が悪くなったりするのが代表的な例でしょう。

また、人間の体には「サーカディアンリズム」と呼ばれる、体内時計の役割を果たす機能があります。この機能によって、眠りと体温をコントロールしているのです。体温が高いときは体を活動的に動かせますが、体温が低くなると眠気を生じ注意力が低下します。

これらの理由により、人間の生理的身体特性はヒューマンエラーの原因になってしまいます。要するに身体のコンディション状態の良し悪しということです。

2.認知的特性

人間は、視覚や聴覚、嗅覚などの五感で取り入れた情報を脳で処理し認識します。しかし、人間の脳は、次にあげるような特性からエラーを起こしてしまうことがあります。

    •    「B」と「D」を聞き間違える

    •    集中していて、周囲の音に反応できない

    •    エラー表示が出ていても「大丈夫だ」と思い込む

    •    注意点に気を付けながら作業を進めていたが、途中から無意識で作業を行っていた

これらのように人間は、脳の処理過程において思い込みや偏見によってエラーを引き起こしたり、時には自身の都合の良いように解釈してしまったりすることがあります。「(これは間違いではなく)きっとアレのせいだ」とこじつけて解釈してしまうこともあります。

とくに、前述した認知に起因する「見逃し」や「見間違い」のエラーの背後にこれらの原因が隠れていることが多いです。

3.社会心理学的特性

集団の心理的特性とも呼ばれるこの特性は、人間が集団のなかにいる状態で起きる心理的特性を表します。

    •    上司の間違いに気づいていたが、何も言えなかった

    •    「違う」と思っていたが、みんなが「正しい」というので何も言えなかった

    •    指示に対して「ほかの誰かが対応してくれるだろう」と思い反応しなかった

これらのように集団のなかで人間は、「上司に逆らえない」「みんなと違うことができない」「みんながいるから手を抜く」といった心理的状況に陥りやすくなります。

ほかにも「赤信号、みんなで渡れば怖くない」といった言葉がありますが、これは「リスキーシフト現象」といい、集団になると人間は「自分がしていることはきっと正しい」と思い込みやすくなるのです。

とくに、前述した「状況判断間違い」や「意図された行動によるエラー」は、この特性が原因となりやすいです。

分類別の対策方法

ヒューマンエラーの分類ごとの対策方法を簡単にご紹介します。

対策方法1.記憶ミス

発生要因・時間経過による記憶の薄れ
・情報量の過多
・覚えにくい情報
・忙しさによる焦り、注意力低下
注意すべき人間特性生理的身体特性

「記憶ミス」は、「時間経過」「情報量」「情報の性質」が重要です。

<対策>

  • マルチタスクをしない
  • 記憶に頼らず、記録に残す(メモに残す)
  • 焦りをおぼえる状況を作らない⇒スケジュール管理

対策方法2.認知ミス

発生要因・情報の質の悪さ(見にくい等)
・伝え方の悪さ(声が小さい等)
・環境の悪さ(周囲がうるさい等)
・忙しさによる焦り、注意力低下
注意すべき人間特性認知的特性

「認知ミス」のエラーは、「情報の質」「情報の伝え方」が重要です。

<対策>

  • 情報の質の向上⇒文字は見やすく丁寧に、音は聞き取りやすく
  • 環境を整える⇒照明を明るくする、静かな職場環境作り
  • 焦りをおぼえる状況を作らない⇒スケジュール管理

対策方法3.判断ミス

発生要因・状況が理解しづらい(情報過多)
・意思決定が困難(情報不足)
・コミュニケーション不足
・忙しさによる焦り、注意力低下
注意すべき人間特性社会心理学的特性

「判断ミス」は、「状況理解のしやすさ」「意思決定のしやすさ」が重要です。

<対策>

  • マニュアル整備
  • コミュニケーションを充実させる
  • 焦りをおぼえる状況を作らない⇒スケジュール管理

対策方法4.意図しない行動ミス

発生要因・操作性の悪さ(デスク周りが散らかっている等)
・忙しさによる焦り、注意力低下
注意すべき人間特性生理的身体的特性

「意図しない行動ミス」は、物理的な「操作性」が重要です。

<対策>

  • 操作性の確保
  • 焦りをおぼえる状況を作らない⇒スケジュール管理

対策方法5.意図された行動ミス(ルール違反,横着)

発生要因・ルールに対する意識の低さ
・ルールへの理解不足
・ルールへの納得不足
・忙しさによる焦り、注意力低下
注意すべき人間特性社会的心理学的特性

「意図された行動ミス」は「心理的要因」が重要です。

<対策>

  • 規則遵守の意識づくり
  • 社員教育
  • 信頼関係を深める
  • 焦りをおぼえる状況を作らない

まとめ

重大な事故や損失につながる可能性をもつヒューマンエラーですが、どのような仕事であっても人間がおこなう限り、必ずヒューマンエラーは発生します。

ヒューマンエラーはなくならないことを前提とした発生しにくい環境を整えることが大切です。

今回のブログの内容が皆さんの業務上でのミスの減少につながればと幸いです。