自社プロジェクトのOpenArmsについての説明になります。簡単に説明するとOpenStackです。さらに簡単に説明するとAWSです。つまりIaaSです。

詳しくは、下記参照です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/OpenStack

https://jp.ubuntu.com/openstack

さて、これだけの説明だとOpenArmsがただのOpenStackになってしまうので、何が違うのかと言いますと、OpenStackの主要コンポーネントをラズパイ上で構築してしまおうというプロジェクトです。高性能、高品質、低消費電力、低価格、入手性抜群のラズパイを使ってopenstackを構築すれば、構築コストと運用コストを安価にできるため、いろいろな方に利用していただきたいです。

ラズパイについて

名称仕様価格備考
Raspberry Pi 4 Model B 8GBBoard単価(参考:秋月電子通商)10,300円(税込み)
cpu1.5GHz * 4coreOC:1.8GHz
memory8GHz(LPDDR4 SDRAM)
有線LAN1つ(Gigabit Ethernet)
有線LANアダプタ1つ(LUA4-U3-AGTE-BK)2,431円(税込み)USB3.0port
SDカード64GB(microSDXC 64GB SanDisk Extreme PRO)2,178円(税込み)構築用
CPUファンICE Tower CPU Cooling Fan(参考:千石電商)2,980円(税込み)
ACアダプター5.1V/3.0A(参考:スイッチサイエンス)1,430円(税込み)USB給電用
合計:19,319円
raspberrypi 4のスペックと一式の価格(2021/6)

注意:OpenStackのコンポーネントをラズパイにどのように配置していくかによってラズパイの台数は変動します。

OpenStack構築参考サイト

server world : ひとつひとつのコンポーネントが丁寧に説明されていて、とても役に立ちます。

https://www.server-world.info/query?os=Ubuntu_20.04&p=openstack_victoria&f=1

OpenStack Ussuri をマニュアルインストールしてみたメモ : 実際にどうやって構築すればいいのか具体例があったので助かりました。

https://aton-kish.github.io/blog/post/2020/09/11/openstack-ussuri-installation/

主なOpenStackコンポーネントの説明

サービス名コード名説明ラズパイホスト名
Identity ServiceKeystoneコンポーネントとユーザ管理controller
DashboardHorizonopenstackのコントロールパネルcontroller
Image ServiceGlance仮想マシンのイメージ管理controller
Compute ServiceNova API仮想マシンの管理controller
Compute ServiceNova Compute仮想マシンのインスタンスを実行compute0x(x:数値)
Network ServiceNeutron Server仮想ネットワークの管理controller
Network ServiceOpenStack Networking プラグインおよびエージェントcontroller
Network Serviceインスタンスの接続性とSGの処理compute0x(x:数値)
Block StorageCinder APIブロックストレージの管理controller
Block StorageCinder Volumeブロックストレージの保存場所cinderst
Object StorageSwift Proxyストレージノードのリクエストを処理controller
Object Storageストレージの提供objst0, objst1, objst2
server world 参照

OpenStackには上記以外にもさまざまなコンポーネントがありますのでラズパイで実装でき次第、上記表に記載していきます。次回は、環境準備になります。