Before

  • 本社業務と店舗業務のシームレスに連携したい。
  • 業務効率化・コストダウン・属人化解消を目指したい。
  • データ管理はエクセルとファイルサーバーを使用。
  • 変更要望が頻繁なため、ふつうのシステム開発ではスピードについていけない。

After

  • 伴走しながら改善を繰り返すアジャイル開発を提案。
  • クラウド型の統合プラットフォームを開発して業務を集約。
  • 無駄な業務を効率化し、集中しなければならない業務に集中できるようになった結果、労務費を大幅ダウン。
  • DXに成功。積極的なデジタル活用を現在も続けている。

株式会社E-BONDホールディングスは全国に調剤薬局を展開する調剤薬局チェーンです。2023年11月現在、国内に550店舗を構え、地域のお客様に調剤サービスを提供しています。

ネクストは2013年から基幹システム開発や予約システム、AWSなどさまざまな分野で全社的にE-BONDを技術支援しています。調剤薬局業界では調剤報酬の改定をはじめとしたビジネス環境の変化が起こり、企業・事業の変革が求められています。E-BONDは業界内で確固たるプレゼンスを築きながらも、調剤薬局を超え、「国民に真に支持される調剤薬局」をビジョンに据え、ただ薬を渡す場所ではなく、患者一人ひとりの健康を総合的にサポートするヘルスケアのハブを目指しています。

社内でオンプレミスのファイルサーバーを構築し、エクセルのファイル管理でデータ管理を行っていましたが、当社が2013年に基幹システム開発を一括受注。本社業務や店舗業務の業務プロセスを見える化し、いかにデジタルへ移行させるかが鍵となりました。経営トップみずから「システムは経営の思想を隅々まで行き渡らせる鍵になる」と号令し、驚くほどのスピードで現場の導入を完了させました。その後の同社の快進撃は「いかに企業経営にデジタルとデータを活用するか」を体現したDXの成功例といえます。

顧客インタビューではシステム戦略部の榊原さんにお話しをお伺いしました。

ネクストが選ばれた理由

Webサイトからお問い合わせをいただいた翌日に訪問し、その翌週には簡単なモックアップを持って再訪しました。ネクストはE-BONDが相談したベンダーの1つでしたが、そのフットワークの軽さをシステム戦略部の榊原さんにご評価いただいたことから発注いただくことになりました。

E-BONDのやりたいことは明確に決まっており、まずはなるべく早くそれを実現するフットワークの軽さが必要だったのです。それに加えて具体的にイメージしやすい画面イメージを作成したことで信頼を得ました。

継続して選ばれ続けた理由は日々の要望の変化に対応できる柔軟性と敏捷性を持っていたからです。成長企業はビジネス環境の変化への対応が早く、柔軟に要望を取り入れなければならず、そのスピードについていくことは容易ではありません。2013年当時はアジャイル開発は一般的ではありませんでしたが、ご要望に対して柔軟に、そして迅速に対応していった結果、ウォーターフォールで開始したプロジェクトも自然とアジャイル開発に変わっていました。

オンプレやレンタルサーバーではなくクラウドを採用

2013年当時、オンプレミスやレンタルサーバーが主流だった時期に容易な調達や運用・保守コストの安さからAWSを採用しました。すぐに使えて拡張性が高いAWSは柔軟で迅速な開発にフィットし、スピーディな経営を支える基盤として大活躍しました。

技術面での課題と克服

AWSのドキュメントの少なさ

AWSを採用すると決めたものの、日本語のドキュメントはほとんどなく、コンソールも英語でした。私たちは翻訳ツールを使いながら拙い英語力でカスタマーサポートや原文ドキュメントを読み、AWSに慣れることができました。

Ajaxを駆使して画面遷移を減らし、使い勝手を向上

2013年当時、すでにAjaxが流行しており、画面遷移を少なくして使い勝手を向上させようと工夫を重ねました。PHPでRESTful APIを書き、jQueryやjQuery UIで画面側を書いていました。特にシフトの作成機能においては複雑になりがちな画面設計を画面遷移をなくし、なるべくわかりやすく、処理が遅くならないように工夫して開発しました。

具体的な効果

管理部門従事者の一人あたりの作業時間が月平均25時間も削減

無駄な業務を効率化し、集中しなければならない業務に集中できるようになった結果、労務費を大幅ダウン。「業務が大きく効率化し、残業が減りました」「これなしには業務できません」など、管理・現場ともに大きな反響をいただきました。

お客様の声

連絡や申請が多かった労務をはじめ、さまざまな効率化を達成し、より集中しなければならない業務に集中することができました。 from システム戦略部 榊原 幹人様

ビジネスに伴走するネクスト

E-BONDにとって基幹システム導入によるDXはゴールではありません。言われたことだけを解決する御用聞きとしてではなく、ビジネスの部分から理解し、より素晴らしいユーザー体験を追求していくパートナーを探していました。その要望に応えたのがネクストです。

システム開発パートナーという枠を超え、提案やアドバイスを積極的に行い、方法や利害にとらわれないからこそ生み出される柔軟性や敏捷性も高くご評価いただきました。