1. 導入企業のプロフィール
この事例の導入企業は、国内外に20店舗以上を展開する中規模の飲食チェーン企業です。
従業員数は約300名。国内に16店舗、海外に5店舗を構え、今も事業拡大を続けています。
今回の取り組みは、本社総務部にて実施されました。
2. 課題と背景
導入前、総務部が大きな課題として抱えていたのが海外サプライヤーからの請求書処理でした。
請求書は英語などの多言語で記載されており、それを日本語に翻訳して社内システムへ入力する必要がありました。
この業務をわずか5名の総務部スタッフで処理していたため、日々の作業は常に逼迫。
業務時間のほとんどが翻訳と入力に費やされており、
「本来やるべき業務に手が回らない」
「属人化が進み、人によって精度やスピードがばらつく」
といった問題も発生していました。
背景には、長年使い続けていたレガシーシステムの非効率さがありました。
このままでは業務改善も難しく、将来的な事業拡大のボトルネックにもなりかねない状態でした。
3. 導入の決め手
そうした中で出会ったのが、ネクストの生成AI導入支援です。
OCRや翻訳、データ入力支援といった生成AIの具体的な業務適用例に大きな可能性を感じたことが、最初のきっかけでした。
特に魅力的だったのは、情シス部門が存在しない企業でも実行可能な支援内容と費用感です。
複数の企業に話を聞く中で、ネクストは「課題と向き合いながら、伴走してくれる姿勢」が他社とは違っていました。
結果として、不安なく相談できる安心感が決め手となり、正式に依頼することとなりました。
4. 導入の概要
ネクストが提供したのは、生成AIの検証環境(GenU / Claude)を導入したうえでの本格的な伴走支援です。
対象は、本社総務部および経営層です。
導入にあたっては、以下の支援が提供されました。
- 導入計画とロードマップの策定
- 検証環境の構築
- プロンプトの開発と調整
- 現場ヒアリングを通じた業務課題の洗い出し
- PoCフェーズでのチューニング支援
- 運用ルールの標準化と文書化
- 実運用に向けた定着支援
技術的なアドバイスだけでなく、現場との対話や業務整理まで実務に寄り添った支援が行われた点が、導入成功の大きな要因です。
5. 効果と成果
最も大きな成果は、業務削減時間の大幅な改善です。
月あたり45時間を要していた業務が、40時間削減 × 5名=月200時間の効率化につながりました。
請求書の翻訳作業は、ほぼ自動化され、作業の負担やストレスも軽減。
スタッフからは「面倒な作業がなくなった」との声もあり、満足度も高まっています。
また、想定以上の効果もありました。
経営幹部が生成AIを活用して、経営計画のたたき台作成や戦略検討の壁打ちに利用。
本質的な意思決定に集中できるようになったことで、経営層の生産性も向上しています。
「社内でのDX推進に対して相談しやすく、丁寧なフォローで非常に助かっています。」(担当者)
この取り組みをきっかけに、生成AIを全社で活用するための土台も整いつつあります。
6. 今後の展開
今後は、生成AIとBIツールを連携させて、自然言語でのダッシュボード生成やインサイト抽出を実現することを目指しています。
また、今回の成功を踏まえ、他の業務への横展開も計画中です。
生成AIの活用は、もはや限定的な実験ではなく、会社全体の生産性を底上げする武器になりつつあります。
ネクストへの支援依頼は、今後も継続する予定です。
クラウドやBIといった次のテーマについても、頼れるパートナーとして伴走を期待しています。
生成AIの導入を検討している企業様へ
この事例のように、情シス部門がなくても生成AIを活用した業務改善は実現可能です。
現場に根差した伴走支援で、貴社の業務改革も一歩ずつ進めてみませんか?