1. 導入企業のプロフィール
全国に35店舗以上を展開するインテリアショップを中心とした小売チェーン企業様です。従業員規模は300名を超え、現場スタッフから経営層まで、デジタルを活用した業務改善に積極的に取り組まれています。
今回のプロジェクトでは、DX推進室が中心となり、お客様の声をもっと商品企画に活かせないかという課題に対し、新たなPoCを実施しました。
2. 課題と背景
現場入力の手間が定着の壁に
これまで同社では、購買理由や失注理由などお客様の声をExcelで記録し、商品企画に活かす取り組みを行っていました。しかし、実際の接客現場では、接客後に店舗端末へ戻って入力する手間がかかり、運用が定着せず、情報が限られた一部スタッフからしか集まらない状態でした。
データ活用の遅れが商品企画に影響
このようにお客様の声の収集が進まないことで、商品企画に反映されるべき情報が不足し、お客様起点の商品開発が難しくなるというリスクを抱えていました。
3. 導入の決め手
他分野での実績と柔軟な伴走支援
以前より他分野でネクストの開発支援を受けていたこともあり、今回も信頼してご依頼いただきました。社内に開発リソースがない中でも、週次アジャイルによる柔軟な伴走スタイルとスピーディな対応が決め手となりました。
4. 導入の概要
誰でもすぐに使えるWebアプリとAWSの連携
今回のPoCでは、現場スタッフが自分のスマホからアクセスできる簡易的なWebアプリを開発。スタッフは商品のバーコードを読み取り、購買理由や失注理由をその場で音声で録音するだけで、データが自動的に集まる仕組みを構築しました。
裏側ではAWSのLambdaやAmazon Transcribeを活用し、音声データを文字起こし。そのデータを週次で収集・蓄積することで、まずは分析の土台を整備しました。
UI/UXも”説明不要”をテーマに、誰でも直感的に使える軽快な設計にこだわりました。
ネクストでは、技術に詳しくない現場スタッフでも自然に使えるUX設計を得意としています。PoC段階でも無理なく現場適用できる支援を提供しています。
ご相談はこちらから。
5. 効果と成果
定量的な成果はこれからのフェーズですが、PoCの段階でもスタッフが抵抗なく利用を始めています。
これまで言語化されていなかった購買・失注理由が文字情報として蓄積されるようになったことで、商品企画との連携やデータ利活用の可能性が大きく広がるでしょう。
6. 今後の展開
現場と本部をつなぐ情報基盤へ
今後は、BYOD端末による社内チャットツールとの連携を進め、よりセキュアかつ現場負荷の少ない運用体制に整えていく予定です。
また、蓄積された音声データを可視化・分析し、商品企画に直結するインサイトとして活用できる仕組みを整えていきます。
今後もネクストは、現場起点の業務改善を支えるパートナーとして、柔軟な開発伴走を継続してまいります。
ビジネスの伴走支援ならネクストへ
現場の声をもっとビジネスに活かしたいとお考えなら、PoCから始めてみませんか?ネクストでは、現場視点と技術力を活かした支援を行っています。