2月5日にClaude CodeのAgent Teamsという機能がリリースされました。

複数のClaude Codeインスタンスを同時に走らせて、チームで開発できるらしいです。
試してみたらかなり面白かったので書いておきます。

前もって言うと、開発は捗りますがコストも動かした分だけかかります。

Agent Teamsとは

ざっくり言うと、複数のClaudeを並列で走らせてチーム開発させる機能です。

// .claude/settings.json
{
  "env": {
    "CLAUDE_CODE_EXPERIMENTAL_AGENT_TEAMS": "1"
  }
}

こう設定して、あとは自然言語で頼むだけ。

3人のチームを作って並列でリファクタリングして。
- 1人目: authモジュール
- 2人目: apiモジュール
- 3人目: utilsモジュール
それぞれテストも更新してください

すると、Claude(リーダー)がチームメイトを召喚して、タスクを振り分けて、並列で作業を始めます。
各メンバーが別々のファイルセットを担当するので、競合せずに進められます。

subagentとの違い

Claude Codeには既にsubagentという機能がありました。
subagentとAgent Teamsの違いをまとめてみました。

機能subagentAgent Teams
コンテキスト独自だが結果は親に返る完全に独立
コミュニケーション親エージェントのみチームメイト同士で直接やり取り
協調親が全管理共有タスクリストで自己調整
用途タスク実行して報告議論しながら協力

subagentは「これやって結果教えて」系。
Agent Teamsは「みんなで相談しながらやって」系です。

実測値がすごい

公式ドキュメントとユーザー報告から

  • FastAPIのコードベース(約50k行)
  • 4エージェント、6タスク
  • Agent Teams 使用 6分 vs 18-20分 Agent Teams 未使用(1/3の短縮
  • 24テスト、ファイル競合0件
  • トークンコスト 約4倍

3倍速くなるけど、コストは4倍。

でも、6分のバーストを4倍のコストでやるのと、20分を1倍のコストでやるのを比較すると前者の方が安いです。

時間単位のコストで見るとですね。

Agent Teamsはスプリンターであってマラソンランナーではない というユーザーコメントが的確でした。

ファイル競合問題

ここが一番ハマるポイントです。

2つのエージェントが同じファイルを編集すると上書きされます

公式ドキュメントにも明記されていて、各チームメイトが異なるファイルセットを担当するようにタスクを分割してくださいと書かれています。

つまり、file-disjoint architecture(ファイル非交差アーキテクチャ)が前提です。
同じファイルに複数人が触る作業には向きません。

向いている

  • 並列コードレビュー(セキュリティ、パフォーマンス、テストを別々にチェック)
  • モジュール別リファクタリング
  • フロントエンド・バックエンド・テストを別チームで

向いていない

  • 1つのファイルを複数人で編集
  • 密結合したコード変更

使ってみた感想

僕が試したのは、既存プロジェクトのテストコード追加でした。

3人のチームに、それぞれ別のモジュールのテストを書いてもらいました。

体感ではたしかに速かったです。
ただ、チームメイトが途中でエラーで止まることがあって、そこは手動で介入が必要でした。

あと、リーダーが勝手に終わったと判断してチームを解散させてしまうこともありました。
「まだ終わってないから続けて」と明示的に指示する必要があります。

4倍のコストについての個人的意見

4倍のトークン消費と聞くと、正直高く感じます。

ただ、僕たちのような技術支援業態は典型的な労働集約型ビジネスです。
重要なのは月いくら使ったかよりも、1時間あたりにどれだけの価値を生み出せたかです。

その観点で見ると、開発速度が3倍になるのであれば、原価として必ずしも高すぎるとは言えません。

人月の価値で言うなら、これまでの1人月は「3人月分のアウトプット」に近づきます。
たとえば1人100万円だとすると、Claude Code Agent Teamsを使わない従来のやり方では300万円かかっていた価値を、お客様は100万円の支払いで手に入れることになります。

そう考えると、そのための原価としては、そこまで高くないんじゃないかと思いました。

$20,000のRustコンパイラ

ネタとして面白かったのが、16エージェントにRustベースのCコンパイラを書かせた方の話です。

Building a C compiler with a team of parallel Claudes

Linuxカーネルをコンパイルできるコンパイラを作らせて、2,000セッション、$20,000のAPIコスト、10万行のコードが生成されたらしいです。肝心の品質は謎ですが、実験としてはすごいですよね。

使いどころ

  • ファイル単位で分離できるタスクがある
  • 時間制約があって並列化したい
  • コストより速度を優先したい場面
  • 並列レビューでコード品質を上げたい

逆に、密結合した機能開発とか、じっくり考えながら進めたい設計フェーズには向きません。

まだ実験的機能なので、今後どう進化するかは見ものです。ファイルロックの仕組みが改善されると、もっと使いやすくなるかもしれませんね。

参考

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。もしこの記事の技術や考え方に少しでも興味を持っていただけたら、ネクストのエンジニアと気軽に話してみませんか。

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