こんにちは、千田です。
最近、実務でCOBOLに触る機会がありました。
「COBOLは難しい」「よく分からない」と言われがちな言語ですが、
実際に触ってみて感じたことを整理してみようと思います。
COBOLはしばしば、
- 古い
- 冗長
- 読みにくい
といったイメージで語られます。
しかし実際に業務でCOBOLを扱ってみると、
「難しさの正体は別のところにある」と感じることが多々ありました。
本記事では、
COBOLが難しいと言われる理由と、
実務で感じた本当のクセについて整理します。
COBOLは「文法が難しい」言語ではない
まず最初に強調しておきたいのは、COBOLの文法自体は、決して難しくないという点です。
- IF / EVALUATE
- PERFORM
- MOVE
- CALL
といった基本構文は非常に素直で、
処理の流れも上から下へと読みやすい設計になっています。
むしろ「一文が英語っぽく長い」だけで、
構文としての複雑さは他言語より低いと感じる場面もあります。
本当の難しさ①:コード量が多い
COBOLの最初の壁は、圧倒的なコード量です。
- COPY句による展開
- 定義部(DATA DIVISION)の多さ
- 業務都合で増え続けた条件分岐
処理自体は単純でも、
「読むべき行数が多すぎる」
ことで、全体像を掴みにくくなります。
これは言語の問題というより、
長年の改修が積み重なった業務システムの宿命と言えます。
本当の難しさ②:暗黙の前提が多い
COBOLの現場では、
- COPY句の中身を知っている前提
- 呼び出し先の仕様を知っている前提
- DBIOが何をしているか分かっている前提
といった暗黙知が多く存在するように感じます。
コード単体を見ても、
- なぜこの項目が初期化されていないのか
- なぜこの順番でCALLしているのか
- なぜこのフラグで分岐しているのか
が分からないことは珍しくありません。
COBOLが難しいと言われる理由の多くは、
言語ではなく「業務知識と歴史」にあります。
本当の難しさ③:実行環境への依存
COBOLプログラムは、
- 実行順序
- JCL / スクリプト
- 環境変数
- 外部ファイル割当
- DB定義
など、周辺環境と一体で動きます。
つまり、プログラム単体では完結しないという特徴があります。
このため、
- ローカルで単体実行できない
- 実行条件を知らないと再現できない
- デバッグに環境知識が必要
といった状況になりやすく、
これが「とっつきにくさ」に繋がっています。
それでもCOBOLが現場で生き続ける理由
一方で、COBOLには明確な強みがあります。
- 業務処理がそのままコードに書かれている
- 数十年動き続ける圧倒的な安定性
- 処理の意図が「文章として読める」
特に会計・税務・金融系では、仕様書よりCOBOLが正という場面も少なくありません。
これは他言語ではなかなか得られない特性だと思います。
COBOLを読むときの考え方
COBOLを理解するコツは、
- 文法を追いかけすぎない
- 「何をしたい業務か」を先に考える
- フラグ・コード値の意味を整理する
- COPY句・DB定義を早めに確認する
ことです。
コードを「プログラム」として読むよりも、
業務フローの文章として読む方が理解しやすいケースが多くあるはずです。
まとめ
- COBOLは文法が難しい言語ではない
- 本当の難しさは
- コード量
- 暗黙知
- 実行環境依存
にある
- 業務と密結合しているからこそ、今も現役
- 「業務を読む」意識が理解の近道
COBOLは決して「時代遅れなだけの言語」ではありません。
長年の業務を背負った、実務特化型の言語です。
触ってみると、その理由が見えてきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。もしこの記事の技術や考え方に少しでも興味を持っていただけたら、ネクストのエンジニアと気軽に話してみませんか。
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